原町森林鉄道新田川支線 -2-                 2008/11/24実施

 
前回といっても、二日前の事ではあるが、チャリ同伴で挑んだ上流側からのアプローチは、 大崩落地で完璧に息の根を止められ、ほうほうの体で帰って来た訳だが。その悔しさが、どうしても踏破したいという想いに 火を点けてしまったようである。
上流が駄目なら、下流があるさとの安易な考えと、過去にこの地を踏破された「山さ行がねが」のヨッキれん氏が そのレポートに残した言葉「チャリで走ってもきっと面白いだろう(隧道までだが)。」に一縷の望みを託し、 再び、チャリを伴い訪れたのである。  
 
 
 
2008年11月24日12時53分
松落合線林道を経由し、車止めの広場に到着する。松落合線林道は東北電力石神発電所の管理用道路としての役目も併せ持っているのだろう。 広場は軽自動車なら10台以上は停められそうな広さがある。
写真は出発前のロッキー号と、最近、得意ではない未舗装道路を走らされているekワゴンである。
 
 
 
2008年11月24日13時03分
車止めの広場から西側を写した写真である。
道は木橋の先から極端に狭まり、林鉄の軌道跡を偲ばせる。
奥には、石神発電所の導水管も見えている。
 
 
 
2008年11月24日13時04分
写真の左側に写っているのが石神発電所の導水管である。軌道はその上を跨ぎ西に続いている。
枯葉の絨毯が優しい秋の装いをみせいる。 石神発電所はこから100m下にあり、小学校の時、遠足で訪れたが、当時は「大谷発電所」と 呼んでいたと思う。地名でいう石神地域はここよりはるか東のイメージがあり、大谷地区ある発電所ということで、 そう呼んでいただけかもしれない。
 
 
 
2008年11月24日13時04分
いよいよ、山道に入っていく。
小さな切り通し、まだチャリで行ける。
 
 
 
2008年11月24日13時05分
チャリかバイクか?通行の跡が見られる。この道は、道として今も生きている。
その下は曲線を描く石積。
 
 
 
2008年11月24日13時05分
進むほどに高くなっていく切り通し。
切り通しの後はカーブ、ウーム、パターン化されている訳じゃないだろうけど。
 
 
 
2008年11月24日13時05分
はるか下に新田川。この林鉄が、かなりの高さ走っていた事を改めて実感する。
 
 
 
2008年11月24日13時06分
東北電力の施設。まっすぐ伸びる梯子の上には手摺が見える。一体何だろう?一瞬、登って行って見てみたい衝動に駆られるが、 有刺鉄線を乗り越える程、若くありません。
 
 
 
2008年11月24日13時15分
石積とコンクリートの暗渠。どこから見ても堅牢そのものであり、躊躇無く渡ることが出来る。
この新田川線は昭和34年に廃止されたという、それから約50年、レールも枕木も見ることはできないが、道として今も現役である。
 
 
 
2008年11月24日13時20分
やはり、そう甘くはないようです。前方に怪しげな雰囲気。
 
 
 
2008年11月24日13時20分
桁流出。鉄筋だけしか残っていないし、それに、鉄筋と呼ぶには細すぎて、太い番線ていう感じ。
前の暗渠の堅牢さに比べて、何か釈然としないなあ。 巾はそれ程無いので、渡ることに恐怖感はないが、チャリ同伴の身。ここは慎重に単身ルートを確認し、 あらためて、チャリを抱えて渡りました。
 
 
 
 
 
2008年11月24日13時48分
切り通しの先は崖で、軌道は左にその進路をとる。当時どれ程の速度で走っていたのかは分からないが、 このポイントはちょっと恐い。
 
 
 
2008年11月24日13時48分
切り通しの先を曲がると前方に穴。 「!・・」
来たっ。こういう時こそ慎重にと自分に言い聞かせ、ゆっくりとその穴に近づいて行く。
 
 
 
2008年11月24日13時49分
新田隧道到着。
スタートから約一時間、走行距離3.3q、今回の目的地に到着した。
一応の目的を達した安堵感が心に染みる。
ごつごつとした岩肌の入り口は、天然の岩屋のようでもあり、あたりの景色に溶け込んでいる。
しかし、近辺が狭いせいか、あまり落ち着ける場所ではなかった。
向こう側の明かりが呼んでいる。チャリを携え入洞する。
 
 
 
2008年11月24日13時54分
隧道の中に入る。
巾は1.5mはあろうか、壁面は乾いていて、天井からも漏水は見つけられなかった。かなり堅牢な造りで、 出口が見えることもあって恐怖感はないが、足場は良くない。枯葉の下の石にバランスを崩したり、 浅いと思って踏み込んだら、泥が以外と深かったりと、端でも真ん中でも歩き難いことに違いは無かった。 この日私はゴム長を履いていたので問題はなかったが、用意していたチャリ用のライトはあまり役に立たず 、新しい懐中電灯が欲しいなあ、などと思ったりしていた。
 
 
 
2008年11月24日13時56分
新田隧道西口。
隧道を抜けると比較的広い場所に出る。東口に比べ雑草も無く入り口の造作もよく、その姿には力強い美しさが あると私は思う。道は右にカーブしながら先に続いているが、今日の目的は達した。 私はここで遅い昼食を摂った後、帰路についた。
 
 
 
 最後に
いまさらながらではあるが、今回の探索(探索というにはおこがましいが言葉が出てこない)にあたり、
<街道Web>の管理人TUKA氏のレポートを参考にさせて頂きました。氏のレポートは正に探索と呼ぶにふさわしく 詳細であり、「スゲー」の一言に尽きます。
氏の更なる活躍を期待し、ここであらためて御礼申し上げます。ありがとうございました。−tumujikaze−
 
 
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